―それでは、今回の“北国ハーブ育ち鶏あご出汁から揚げ”はどのようにして開発されたのでしょうか?
「今回のから揚げは、ブームにもなっている“出汁”を使ったから揚げを開発したいという目標のもと、開発がされました」
―確かに、出汁の専門店ができるなど近年、出汁は再注目されていますよね。
「はい。中でもあご出汁はもともと九州のものでしたが、今では全国的に親しまれるようになりました。ですが、出汁というものは香りが飛びやすく、扱うにはコツが必要です」
―それはいったいどんなコツなのでしょうか?
「こういった惣菜のから揚げはいろいろな調味料を入れがちになるのですが、今回はとにかく余計なものは入れないようにしました。顔が見えるお肉。の北国ハーブ育ち鶏は、おいしい鶏肉なのでその味を邪魔せず、本当に良い素材だけを使うことで出汁の味わいも活かしています」
―鶏肉とあご出汁に合った下味付けをしているのですね。
「はい。下味に使っているのは、ほとんどが清酒と魚醤(魚などを発酵させて作った調味料)です。料理のために作られた熟成清酒を使用しており、お肉を柔らかくしたり、下味が入りやすくしたりします」
―こだわりのある清酒なのですね。ですが、魚醤を使っているのは意外でした。普通、から揚げにはあまり使いませんよね。
「最初は、魚醤は入れていなかったんですよ。うま味調味料を入れていたんですが、求めている味にならなくて。7~8パターンくらい試作して、結果的にあご出汁の味を一番引き立てる魚醤を入れることになったんです」
―なるほど。魚醤は、出汁の味わいを活かすための隠し味なのですね。