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クリスマスの食卓を彩るチキンレッグ。口いっぱいに広がる鶏肉の旨味に、大人も子どもも思わず笑顔になってしまうごちそうです。 顔が見えるキッチン。のローストチキンレッグに使われているトルコ産の鶏肉。 それを輸入しているのが、住商フーズ株式会社です。2017年の輸入解禁時、他社に先駆けいち早く輸入を開始したトルコ産鶏肉輸入のパイオニアです。 今回は、この鶏肉に携わるお二人にお話を伺いました。

話を聞いた人

住商フーズ株式会社

食品安全管理室 鷹觜勇宜さん
マーチャンダイジング本部 北弘史さん

―トルコ産の食べ物って、あまり聞いたことがありませんでした。

北さん「皆さんあまりイメージがないかもしれませんが、トマトやパスタ、油など、日本国内では色々なトルコ産の食品が食べられています」

鷹觜さん「鶏肉に関して言えば、トルコではEU基準のアニマルウェルフェア(動物福祉)で育てられているんですよ」

「まずは関係構築だと思ったので」

鷹嘴さん

まずお話を伺ったのは、食品安全管理室の鷹觜さん。生産現場の工程や衛生状態を確かめ、安全性を判断しています。
今回の輸入に際しては、加工場の衛生状態のチェックはもちろん、カット方法などの指導も行いました。

鷹觜さん「住商フーズに入って1年経った時、トルコからの鶏肉輸入プロジェクトに参加することになりました」

―会社としても大きなプロジェクトだったでしょうし、大抜擢ですね!

鷹觜さん「本当にありがたいことですね。参加が決まってすぐトルコに視察に行きました。その後一度帰国し、数週間の準備期間の後に、しばらくまた現地へ行っていました」

―どのくらいの期間滞在されたんですか。

鷹觜さん「えーっと、ろくじゅう…何連泊とかだったので(笑)、約2か月ですね。生産ラインに入って現地の従業員と同じように働きました」

―どんな風に過ごされていたんですか。

鷹觜さん「朝から夕方までラインに入って、帰ってくるという生活でした。通勤は、工場の巡回バスに乗って他の従業員と同じように」

北さん「出張者はお客さんとして扱われることが多いですけど、彼の場合は本当にただの従業員だったんです(笑)」

―体ひとつで現地に飛び込んだ、という感じですね。どうやってお仕事を進めていったのですか?

鷹觜さん「まずは名前を覚えるところからだと思い、工場の中ではこれを持ち歩いていました」

そう言って見せてくださったスマートフォンの中の写真に一同びっくり!そこには、工場で働く全従業員の名前と年齢、部署、趣味や出身、家族構成などがびっしりと書かれた紙が。

鷹觜さん「会う方が増えていって、途中で入りきらなくなってしまって…(笑)だいたい150人ほどでしょうか」

写真の中の紙はしわしわになっていました。

鷹觜さん「挨拶もトルコ語で。おはよう、とか、調子どう?とかを覚えて声をかけました。仕事の面でもなるべくトルコ語を交ぜて話すようにしていましたね。当時はWi-Fiを持っていなかったので、自分で調べられなくて。英語をトルコ語に訳してもらいつつ暗記していました。今でも覚えています、骨はケミックって言うんですよ」

―自分の言語で話しかけてもらえたら、絶対に嬉しい!距離が縮まりそうですね。

鷹觜さん「そのうちに、工場を歩いていると気軽に話してもらえるようになりました。通勤のバスの中でおばちゃんから突然りんごをもらったこともあります(笑)」

北さん「トルコへ出張すると、工場ですれ違った従業員から『ユキ(トルコ語で発音した鷹觜さんのお名前)は元気か?』と聞かれますよ(笑)」

鷹觜さん「それは嬉しいですね!」

北さん「彼(鷹觜さん)のお陰で、輸入取引が立ち上がったといっても過言ではないと思います!」

鷹觜さん「いやいや、そこまでは…!(照)」

―現場の皆さんからとても信頼されていたんですね。

北さん「工場長にもあちこち連れて行ってもらったんだよね?」

鷹觜さん「はい。私はマラソンが好きなので、隣町で開催されるマラソン大会に出場するために、一泊二日で連れて行ってもらったこともありました(笑)他にも、自宅に夕食に招いてくれたり、海に連れて行ってくれたり…本当に良くしてもらいましたね」

話し方からも、誠実なお人柄が伝わってきます

あまりにニコニコとお話されるのでつい楽しそうに思えてしまいますが、もちろん異国での新プロジェクト。大変なことも多かったはずです。

鷹觜さん「改善してほしいことを伝えてもなかなか定着しない難しさはありました。例えば『ここに骨があるから、入れないようにして』と何度も伝えても、なかなか変わらないんです」

―それはどうしてでしょうか。

鷹觜さん「感覚の違いですよね。日本のスペックは世界トップレベルで厳しいので」

―なるほど。それはどのように改善していったんですか。

鷹觜さん「骨を取らないとお客様が怪我をしてしまうので…と理由を説明したり、NG例が一目でわかるようなポスターを作って掲示したりしました」

―根気強く伝えていったのですね。

苦労はされたとのことですが、それでも土台に信頼関係があったからこそ、要望を聞き入れて改善してもらえたのではないでしょうか。

そして、2か月の滞在を終える頃には、無事に輸入開始に向けた算段を付けることができたそうです。

「仕事で一番大切なことは、関係性作り」だと語る鷹觜さんだからこそ成し遂げられたお仕事だと感じました。

次回は、販売にかかわる北様にお話を伺います。

商品名:ローストチキン(トルコ産)/ ローストレッグ(トルコ産)
産地:トルコ

※写真は商品イメージです。