とんかつのメインの食材である豚肉。イトーヨーカドーではアメリカ産のハーブ三元豚を使用しています。三元豚とはどんな豚肉なのでしょうか?輸入豚肉を取り扱って20年のエキスパート、住商フーズの岡崎さんにお話を伺いました。

話を聞いた人

住商フーズの岡崎さん。輸入豚肉を取り扱って20年のエキスパート。

おいしい豚肉のいいとこ取り!ハーブ三元豚とは?

―アメリカ産のハーブ三元豚についてお聞かせください。

「三元豚は、その名前のとおり3種類の豚をかけ合わせて生まれた豚肉です。大きくて健康的なランドレース種と子だくさんの大ヨークシャー種から生まれたメスに、肉質が上質なデュロック種という豚を掛け合わせて生まれたのが三元豚です。今回とんかつに使用する三元豚は、エサにもこだわっており、出荷の30日前からオレガノ、ローズマリー、シナモン、タイムなどのハーブを配合したエサを与えています」

―料理で使うようなハーブをエサとして与えているのはどうしてでしょうか?

「ハーブを与えると豚肉の保水性が上がります。なので食べたときにやわらかく、ジューシーな味わいとなります。さらに、豚肉特有の臭みを抑えてクセのないおいしさになるんですよ」

アメリカ式!豚にストレスを与えない育て方

「おいしい豚を育てるのには系統やエサも大事ですが、もうひとつ重要なことがあります。それは豚にストレスを与えないことです」

―ストレスがかかるとどうなってしまうのでしょうか?

「豚は、思っている以上に繊細な生き物で、ちょっとした環境変化や部屋が汚れているだけで調子を崩して病気になりやすくなったり、肉質にも影響します。養豚場があるミシガン州とイリノイ州は、アメリカの中でも比較的涼しい地域で、豚の成育に適しています。また、養豚場から車でおおよそ2時間のところに加工場を設けているので、長時間の移動によるストレスもかかりにくいように配慮しています」

―育てる環境でも、味が変わってくるのですね。

「そうです。また、日本では豚の成育状況によって部屋を分け、適齢になったら出荷をしますが、アメリカでは“All In All Out”と言う方式をとっています。これは、育てる豚を豚舎単位で育てて、豚舎単位で出荷するというスタイルです。途中で入ってくる豚からの伝染病リスクをなくし、農場が一気に空くことで大規模な清掃や消毒をすることが可能なので、衛生面にも配慮されています」

―日本とは豚の育て方も違うのですね。

三元豚を育てる農場のひとつ

最後に、お客様にメッセージをお願いします。

「私個人の意見ですが、とんかつは衣で覆われています。油の熱で肉が蒸される蒸し料理に近い食べ物だと思っています。このハーブ三元豚は保水力があるので、蒸されることでよりジューシーでやわらかく仕上がります。臭みもなく、そのままでもおいしく食べられるので、ひと口目はぜひ、塩をすこし振って召し上がってください。あとは、ラップをかけてレンジをするとパン粉がしっとりしてしまうので、できればオーブンやトースターを使って温めてくださいね」

―おいしいハーブ三元豚なので、まずはお肉の味にも注目してもらいたいですね!これでインタビューを終了します。ありがとうございました!

最後に

輸入豚肉の担当の岡崎さんは、プライベートでも調理や食べることがお好きなそうです。お惣菜のとんかつも、温め方ひとつでおいしさが変わってくるので、ぜひお試しくださいね。

商品名:ハーブ三元豚のロースカツ
産地:アメリカ合衆国
生産者:フォードファーム、ホワイトリバーファーム
主品目名:ハーブ三元豚