おいしいとんかつを揚げるためには、下準備もとても大切。打ち粉とバッター液(小麦粉などを混ぜたパン粉をつけるための液)の開発を手掛けた日本食研の久保田さんと清水さんにお話を聞きました。

話を聞いた人

日本食研株式会社 東京特販二部 久保田さん(左)と清水さん(右)打ち粉とバッター液の開発を担当。

お肉の肉汁を閉じ込める!打ち粉とバッター液の役割

久保田さん「お家でもとんかつ屋さんで作ったようなとんかつを楽しんでもらいたい。そんな想いでイトーヨーカドーのとんかつは作られています。ただ、お店では揚げたてをすぐに食べられますが、お惣菜となると作ってから数時間後に食べることになりますよね」

―時間が経っているせいで、お惣菜の揚げ物は揚げたてのサクサク感は弱いように思います。

久保田さん「はい、時間が経つとお肉の水分をパン粉が吸ってしまって、お肉のジューシー感や衣のサクサク感が弱くなってしまいます。打ち粉とバッター液はお肉とパン粉をつける役割だけではなく、肉汁を閉じ込めてジューシーに仕上げ、パン粉に水分が移るのを防いで衣をべちゃっとさせない役割もあるのです」

―揚げる前の下準備である打ち粉とバッター液には、大事な役割があったのですね。

左から久保田さん、清水さん

現場の協力があってこそ作られるおいしいとんかつ

清水さん「ただ、どんなにこだわった材料や調理法にしても、実際にイトーヨーカドーのお店でとんかつを作る人が誰であっても同じように作れないと意味はありません。例えばバッター液にお肉をくぐらせた後、ボウルのフチで液をきると、人によってはつく量が変わってしまいます。そうならないために、バッター液にくぐらせた後、お肉を持ち上げて上下に3回振る、という作り方にしています」

―自分でとんかつを作るときはそんなことを考えたこともありませんでした。かなり細部まで作り方にこだわっているのですね。

清水さん「他にも、作り方には様々な決まり事があります。これは、お店の人の意見を聞きながらとんかつを誰にでもおいしく作れるようにと考えて行き着いた作り方です。お店の人が無理なくおいしいとんかつを作れるようにすることも、我々の仕事のひとつです」

バッター液をくぐらせたとんかつ

―最後にお客様に一言、お願いします。

久保田さん「このとんかつは、時間が経ってもお肉が固くならずにやわらかくて、衣もベタっとせずに食べられる自信作です。下味の塩こしょうがきいているので、そのままでもおいしく召し上がれると思います」

ありがとうございました。これでインタビューを終了します。

最後に

打ち粉やバッター液だけでも様々な意味やこだわりが詰まったとんかつ。まずはソースをつけずに、そのままお肉のおいしさを味わってみてください。

商品名:ハーブ三元豚のロースカツ
産地:アメリカ合衆国
生産者:フォードファーム、ホワイトリバーファーム
主品目名:ハーブ三元豚