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震災を超えて

2011年。東日本大震災での大きな揺れのあと、ここ南三陸町にも大きな津波が来ました。家族や親戚、家、船を無くした人がたくさんいて、行場さんは自然の怖さを、身に染みて感じたそうです。

震災前は志津川湾だけで、400台の筏(いかだ。かきを養殖するロープを括り付けた浮きの集合体)が海に入っていました。それが、津波ですべて流されてしまい、今では200台と半分に減りました。

しかし、だからといって生産量が減ったわけではありません。

筏の台数が減り、減ったかきの分の栄養を吸収して育つようになったので、早く成長ができるようになったのです。もともと2年生育して出荷していたかきが、今では1年で出荷できるくらい成長の早さが変わったといいます。

志津川湾に浮かぶ筏。

「今の自分が、かきの養殖をやれているのは自然の恵みのおかげ。だから、自然には感謝して生きなければいけない。それに、震災の際に支援してくださった人々のためにも、おいしくて安全なかきを養殖していきたいと思っています」

自然の怖さと、自然の恵みのありがたさのどちらも知っている行場さんの言葉には、震災を超えて海で生きる男の重みがありました。

春のかきは濃厚で甘い!

水揚げ直後のかき

行場さんのおすすめは、1年物の身入りの良いかき。

よく2年物がおいしいと言われるかきですが、志津川湾のかきは、山からの栄養分をたっぷりと吸収して1年で大きく育ちます。そのかきは、濃厚で、甘みが全然別物なんだとか。

特に2月末から5月のかきは、卵を持つ前のかきなので栄養分を1番蓄えている時期。

志津川湾のかきは、春になっても生食で食べることができるので、おいしいかきをそのまま味わうことができま

宮城の漁師の味!かき雑炊

行場さんの奥さんにかき雑炊を食べさせていただきました。 ひと口食べる度にかきが口に入るほど、たっぷりかきが入っておりまさに漁師の家ならではの料理。

材料は、ご飯、かき、ねぎ、酒、香りづけ用のしょうゆのみ。

たっぷりのかきを加えて作る雑炊は、かきの出汁の旨みと、ぷりぷりのかきの食感がたまりません。材料はシンプルなのに、奥深い味わいの雑炊は、極寒の海で働く漁師たちにとっては欠かせないごちそうなのでした。

最後に

行場さんが育てるかきは、志津川湾の恵まれた環境で育った安全でおいしいかき。震災を超え、受け継がれるかきの養殖業は日本のかけがえのない産業です。かき養殖にかける、漁師の想いをご家庭でもぜひ味わってみてください。

商品名:顔が見えるお魚。かき
産地:宮城県本吉郡南三陸町
生産者:行場博文