牛めし 第1話

顔が見えるお肉。北海道産キタウシリを使った牛めし

夜が明けるより早い、あたりがまだ薄暗い頃、大阪の惣菜工場では朝の4時半から惣菜作りが始まります。
顔が見えるキッチン。の牛めしの開発と製造をしている室谷さんは、「家庭で作っているような“おふくろの味”を作りたい」という想いで50年間お惣菜を作ってきた方です。

「“仕方がないから”という理由で妥協したくない」という考えを持っており、長年お惣菜を作る中で、自分が食べて美味しいものを「人のために」作りたい、と自然とそう思うようになったそうです。

話を聞いた人

OKAZU総研 社長 室谷和宏さん

70歳を目前に初めて挑戦した肉料理

作りたての牛めしの味を美味しそうに確かめています
そんな室谷さん、実は「肉」を使った惣菜を作るのは初めてで、70歳を目前にして初めて挑戦したとお話してくれました。肉は部位によって出てくる味が違い、とても奥が深い、と楽しそうに語ります。

味と見た目のバランスが難しい

冷凍庫には試作品がぎっちり入っています

さっそく室谷さんに牛めしを開発したときの苦労話について聞いてみました。
「家庭の調味料だけで作ってみると、焼き上がりの肉の色が薄くなってしまったことです」
一般にイメージとして持っている牛めしの色味は、カラメル色素によるところが多いそう。牛めしを作るOKAZU総研では添加物を使わずに、家庭にある調味料だけで惣菜を作ることを大切にしているこだわりを感じます。
―どのようにして今の色味を出すことに成功したのですか?
「スーパーを何件も歩き回り、やっとイメージの色の出る無添加の濃い赤ワインを見つけました」
―自ら足を運んで探し出す、そんな苦労があったのですね。

試作台の上に置かれていた開発ノート

―他にもタレを作るにあたって調味料の問題はありましたか?
「しょうゆです。最初は焦がししょうゆにしていたのですが、どうしてもばらつきが出てしまって」
「価格は倍くらいするけれど、たまりじょうゆを使うようになりました」
価格よりも価値に重きを置いているのが垣間見えます。

―初挑戦の肉惣菜。家庭の調味料で作るには様々な試行錯誤があったのですね。
「完成したら怖いもんなんてない、お客様に喜んでもらえるものが完成すると嬉しい」
開発の苦労を吹き飛ばすかのように笑いながら室谷さんは言いました。

商品名:北海道産牛 牛めし
加工場名称:株式会社OKAZU総研
加工場住所:大阪府寝屋川市丹和寺本町3-9-17
主品目名:牛肉(顔が見えるお肉。キタウシリ)
産地:北海道