キャベツメンチカツ 第1話 

嬬恋村でキャベツを育てる戸部さん

「小さいころから畑でキャベツに囲まれているのが当たり前の光景で、幼稚園くらいの年齢の時も朝起きたら畑に連れてこられていて、そこで目を覚ますなんてことも当たり前にある生活でしたね」取材にお伺いした際に、広大な畑を背にそんな幼少期の思い出を聞かせてくれたのが、今回お話をお伺いした戸部さんです。キャベツメンチカツに使用されているキャベツは嬬恋村で育てられており、戸部さんはそのキャベツを作っている生産者の一人です。今回は、そんな戸部さんに嬬恋村のキャベツのお話をお聞きしました。

キャベツの一大産地!群馬県嬬恋村

―嬬恋村はキャベツ栽培が盛んですよね。

「はい、周りもキャベツ栽培に携わっている農家さんが多いですね。私が通っていた小学校では、同級生が23人いたんですけど、その内19人がキャベツ農家の子供でした(笑)」

―それはすごいですね!村全体で、キャベツ栽培を行っているんですね。

「そうですね、村の中でもキャベツに関わっている人たちは多いと思います。全体で見ると、400件くらいの農家がキャベツを栽培していると思います。嬬恋村で夏に収穫するキャベツは全国で使用される量のうち5割に迫る程の量を出荷しています」

―日本全体の5割とは、本当にすごい量ですね

「うちは大体15ha(ヘクタール)くらいキャベツを作っているんですけど、村全体で見ると3,000haくらいはキャベツ畑があると思います。東京ドームが確か4.6haくらいだったと思うので、嬬恋村全体のキャベツ畑は東京ドーム650個分くらいの面積になりますねー」

―それはもう規模が大きすぎて想像がつかないですね…(笑)なぜ嬬恋村ではこんなにもキャベツ栽培が盛んなのですか?

キャベツの苗が植えられている畑。

「元々は戦後にサラダ用の生野菜を作る産地が必要で、嬬恋村でもレタスから栽培を始めたって聞いています。ですが、ここは夏場に雨も多く、レタスはうまくいかなかったみたいなんです。そんな時に、同じく高原での栽培に適性の有るキャベツの栽培を地域として行ってみたら、ピッタリはまったそうなんです。個人的には、嬬恋村のキャベツ栽培は世界一の適地適作だと思いますね!やっぱり、自分で作ったキャベツは収穫のたびに毎日味もチェックするんですけど、甘味が強くっておいしいなぁって毎回思いますね!」

―キャベツに適した環境なので、こんなにも多くの美味しいキャベツが育てられているんですね!

3代に渡り、地域で取り組むキャベツ栽培

「私の家族も、祖父の代からこのキャベツ栽培に携わっているんです。本当に生まれた頃からキャベツ畑が凄く身近な環境で、物心ついたころから畑で寝てたり、農作業を手伝ったりして過ごしていましたね」

―小さなころから、畑を身近に感じられる環境で生活されていたんですね。

「そうですね、私だけでなく周りの農家さんもそういうお家が多いと思います。祖父が始めて、父、そして私と続いているこのキャベツ畑をこれからも続けていけたらと思っています。でも、これは今のままでというだけではなく、10年、20年先を見据えてどんどん新しい取り組みもしていけたらって考えています」

―今回お伺いした際には、戸部さんの先輩農家さんも来て下さり、畑の案内をしていただいたりしました。

「家族だけでなく、地域の皆さんとも連携を取れるこの環境は色々相談とかもできるので、私みたいな若い農家にとってもすごくありがたい環境ですね」

―皆さん協力し合って、一丸となって栽培されているんですね!

「確かにそうだと思います!嬬恋村は、いい意味で縦のつながりも強くって、キャベツ栽培の事はもちろんですが、それ以外にも一緒に食事をしたり、釣りに行ったり、公私問わず仲良くしてもらっていますね。前田さんとは仕事の打ち合わせと言いながら、毎晩のように一緒に晩酌したりしています(笑)」

先輩農家の石田さん(左)、前田さん(中央)そして戸部さん(右)

―最後にお客様に向けて一言お願いします!

「これは農家さんはみんなそう思っていると思うんですけど、嬬恋村のキャベツは日本で1番のキャベツだと思っています!何十年も積み上げられてきた先駆者の方たちの積み重ねがあって、それを受け継ぎながら作られているキャベツを是非美味しく楽しんでもらえたら嬉しいです」

キャベツの存在感が感じられるキャベツメンチカツ

最後に

先輩農家さんと、若手の農家さんとの垣根を超えた交流が、嬬恋村というキャベツの一大産地を支えている。取材のなかで、つながりがあることの温かさを感じることができました。3代続く伝統と、地域の連携で育まれた嬬恋村のキャベツ。そんなキャベツを使用したメンチカツが、顔が見えるキッチン。の商品として登場します。是非キャベツの美味しさに注目してお召し上がりください!