かぼちゃ煮 第2話

株式会社ヤマザキ 原菜加工センター 所長 栗山正文さん

今回取材を受けて頂いたのは、かぼちゃ煮に使うかぼちゃのカットを管理する栗山さん。入社してずっと原菜(加工前の野菜)のカットなどを担当してきたプロフェッショナルです。

おいしいものを、おいしいまま

―こちらの原菜加工センターでは、どのようなことをしているのですか?

「ここでは、産地から送られてきたかぼちゃをまず冷蔵庫で保管します。かぼちゃはストレスがかかるとおいしくなくなってしまうので、温度や湿度を管理して、鮮度を保つようにしています。それから工場でカットして、その日のうちに調理をする工場に送ります」

かぼちゃの保管庫。床から天井近くまでコンテナが積まれている。

ひとつひとつ丁寧に皮を剥く

―こちらの工場では、主にかぼちゃの保管とカットをしているのですね。カットの作業についても教えてください。

「まずは、かぼちゃを洗浄します。洗ったかぼちゃは、硬い部分を手作業でピーラーを使って剥きます。そのあと、半分に割ってワタを取り除いてから、小さくカットします。カットサイズがバラバラだと、煮たときにムラができてしまうので、サイズを合わせるという作業はとても大事な作業ですね」

乱切りにカットされたかぼちゃ

―手作業の部分もあるのですね。難しそうですが、みなさん手早く剥いていきますね。

「かぼちゃは硬いじゃないですか。特に、かぼちゃには“がんべ”と言ってどれだけ煮ても硬い部分があります。ここを剥く作業は、ピーラーを使って手で行っているのですが、これは大変ですね。機械で剥くこともできるんですが、それだとおいしいところも剥けてしまうんです。おいしいところを残したいという想いで、手で剥いています」

かさぶたのようになっている部分が“がんべ”

―なるほど。だから手作業なのですね。

「そうです。でも、従業員には苦労を掛けているところですね。そういうのを見ると、改善していかなくてはと思います。実は、ピーラーひとつをとっても何度も試作を重ねてできたものなんです」

―常に改善を意識されているのですね。

「人のことも考えて、作業場作りをしています。みなさんが、気持ちよく働けないとおいしいものは作れませんからね」

―おいしいものを作るには、作る環境も大事ということですね。

商品名:じっくり炊いたほっくり南瓜煮
加工場名称:株式会社ヤマザキ川尻第一工場
加工場住所:静岡県榛原郡吉田町川尻556-1
主品目名:かぼちゃ